落ち着いた学級を作り上げていくには、まず「学級づくり」に着目する必要があります。
学級づくりを確立することで、教室ではさわやかな授業を行うことができるのです。
学級づくりは、良い授業をするための下地であり、学級の雰囲気が良くないと、良い授業をすることはできません。
では、学級づくりではどんなことが大切なのか?
学級づくりで心がけるポイントとは何か?
温かい雰囲気で、子どもたちが活発に活動ができる学級づくりの2つのポイントを紹介します。

学級づくりでは、どんなことをを意識すると良いのかを知ることで、担任としての学級経営の方針が固まります。
学級づくりは、4月から意識するのはもちろん!担任をしている年度途中でも、今はどんな学級かを見つめ直すことは、どの担任にも必要なことです。
ぜひ、今の学級やこれからの学級を作るポイントを意識して、読んでください。
学級づくりで意識すべき2つのポイントは、「空気」と「時間」
学級は、子どもたちが作り出す「空気」と「時間」で決まります。
集団として素晴らしい学級とは、教室の空気が清らかでさわやなか空気感と、子どもたちが時間にメリハリをつけて行動する学級です。

教室の「空気」とは、教室に広がる雰囲気のこと
教室の空気感や雰囲気が乱れると、学級の「荒れ」につながります。
学級の雰囲気を、教師の考えに反発をもつ元気がありあまっている子に掌握されてはいけません。「勉強したくない」、「面倒くさい」、「ばか」、「死ね」と言った言葉が広まってはいけないのです。
現代の子どもたちは、テレビゲームが普及した影響で、「死ね」「うざい」などの言葉を簡単に使う傾向があります。
子どもたちは軽い気持ちで乱雑な言葉を使うのです。「死ね」などの言葉は、いくら軽い気持ちであっても、軽々しく口にしていい言葉ではありません。
大人が言葉の重みを教えてあげる必要があります。
しかし、大人から指摘を受けて、すぐに言葉をあらためる子もいれば、なかなか聞き入られない子もいます。
ここで、大人が「本気で死ねと言っているわけではないから・・。」と、諦めてはいけません。
子どもの乱雑な言葉が、学級の雰囲気を乱雑にします。
根気よく、なぜ「死ね」という言葉を使ってはいけないのか、死ぬということはどういうことなのかを、問い続ける必要があります。
また、「勉強がつまらない」、「勉強が面倒くさい」という言葉もなくすようにする必要があります。
勉強がつまらない、面倒くさいと思うことはあるでしょう。どんな大人も、成長する過程で勉強がつらいと思う時期はあったでしょう。
しかし、その言葉を大きな声で発言することは、周りの人に影響を与えます。
隣の席の子が、「やりたくない」という言葉を聞きながら、授業を受けたら、勉強をする気になるでしょうか。
隣の席の人まで、やる気がそぐれてしまいます。しかし、子どもの中には、「勉強をやりたくないからやりたくないと言っているんだ」という主張をする子がいます。
勉強をやりたくないと思うのは、個人の自由です。でも、周りの子の勉強のやる気まで奪うのは、自分勝手ではないでしょうか。
「勉強をやりたくない」という言葉を大きな声で言うことは、周りの人に迷惑をかけていると、子どもに理解させる必要があります。
子どもは、思ったことをすぐに口に出してしまうことがあるので、「今のはマイナス発言で良くないよ」と、先生が判断をしてあげることが大切です。
そもそも、子どもがやりたくなる授業や係活動を先生が作ってあげることが理想ですよね。
先生自身も、「やりたくない、面倒くさいとは言わない」という言葉だけでなく、授業への興味関心が高まる工夫や、学級で頑張っている子の価値づけをしましょう。

これがなかなか難しい。
教室の時間とは、教室で過ごす1日の時間のこと
子どもたちが、朝、学校に来てから、終わりの会までの「時間の流れ」が、スムーズに流れることは大切です。
- 朝学習の時間
- 朝の会
- 1・2時間目の授業
- 長めの休み時間
- 3・4時間目の授業
- 給食
- 掃除
- 5・6時間目の授業
- 帰りの会
日々の学級の流れをローテンション化すると、子どもは落ち着いて学級で過ごすことができます。
授業をだらだらと延長をしたり、時間を守らなかった子に何も指導しなかったりすると、学級はだらだらの状態となります。
先生が声をかけなくても、子どもたちだけで、日々のローテーション化された時間の流れを進めることができるようにしましょう。
学級づくりで必要な”心構え”と”覚悟”とは
学級づくりをする上で、いつも先生の心の中にあり続けたい大切な心構えは、「すべてがうまくいく学級づくりはない」ということです。
昨年、担任した学級が落ち着いた温かい学級になったとしても、今年度は全く同じ方法でうまくいくとは限りません。
なぜなら、学年が変わったり、クラス替えがあったりすれば、担任する子どもが変わり、子どもの考えが変わるからです。
子どもによって、すんなりと受け入れる指導方法や学級のシステムは変わります。
子どもの活動する姿が、担任が思い浮かべる子どもの姿に近づいているかを気にする必要があります。
そして、学級づくりでうまくいかなかったときに、最も大切な覚悟とは、「今の方法では通用しない」ということです。
今の学級のシステムがうまくいかなかったら、思い切って学級のシステムを変えることをおすすめします。
仮に、学級経営の本を買って、その通りにやったとしても、担任する子どもに合っていなければ、方針を変える覚悟が必要です。
まとめ
学級づくりにおいて、意識すべきことは、教室の「空気」と「時間」です。
4月当初だけでなく、年度途中でもこの2つを見つめ直すだけで、学級の見方が変わります。

学級経営がうまくいっていないなぁ。
何かいい方法はないかな・・。
そんなときは、野中先生の本をおすすめします。
ぜひ参考にしてみてください。
学級の立て直しのためのノウハウがつまっています。
これまで、雰囲気の良い学級やそうでない学級など、いろんな学級を担任してきた経験から話します。